明治新潟町地図コレクション

当館所蔵の明治期における新潟町の地図コレクションです。

新潟区画地券番号更正図(明治14年)

明治14(1881)年作成の地図で、全3点あるうちの1点。地租改正事業による土地と地券の照合のために作成されたもので、各宅地や施設などには地券番号が記されている。明治12年4月に新潟町が新潟区となり、その際編入された寄居白山外新田が本図でも範囲に含まれている。明治13年の大火後には、西堀通にあった新潟県庁が東中通に移動し、県庁のあった場所には新潟区役所と警察署が設置された。

新潟港明細図(明治16年)

明治16(1883)年刊行の地図。通りや町、公共施設や寺社の名称が詳細に記されているほか、船舶の停泊地や灯台、汽船会社や汽船の航路といった海上・河川水運に関するものが記されている。白山公園付近には、明治16年に完成した新潟県会議事堂(現、県政記念館)がある。

新潟市之図(明治32年)

明治32(1899)年刊行の地図。施設名や汽船会社・汽船の発着所などが記され、周囲には新潟市内の16か所の名所が紹介されている。信濃川対岸の沼垂町近くには、明治30年に開業した沼垂駅(龍ヶ島停車場)がある。

改正新潟市全図(明治34年)

明治34(1901)年刊行の地図。上部左端に施設や土地利用に関する記号の凡例が記され、裏面には新潟市内の21か所の名所が英語表記つきで紹介されている。上部中央には、学校町通一番町の物産陳列館で明治34年8月10日から52日間にわたり開催された「一府十一県連合共進会」が大きく掲載されている。

市区改正新潟市全図附実業家案内(明治42年)

明治42(1909)年刊行の地図で、町名や施設名、商業経営者や医院などが記されている。明治41年の大火後、復興にあたり市区改正と称する市街地の改造が行われた。その際、西堀通で行き止まりだった柾谷小路を東中通まで延伸し、東中通を南浜通に延長させるなどこの周辺の道路状況が大きく変わった。信濃川対岸には、明治37年に完成した新潟停車場(初代の新潟駅)がある。

市区改正新潟市全図(明治45年)

明治45(1912)年刊行の地図。町名や施設名などが記され、周囲には明治41年大火後の新潟の16か所の名所を写した写真が紹介されている。白山浦には、越後鉄道の白山浦駅(停車場)が完成し、その周辺には新潟高等女学校や新潟商業学校など様々な施設が建てられている。