今日のイベントでは、文化財を保存し、後世に伝えるために、みなとぴあが取り組んでいるIPM活動を紹介しました。
文化財を劣化させる要因はざまざまありますが、中でも大きな被害を文化財に与えるのが文化財害虫です。
みなとぴあでは、IPM(Integrated Pest Management=総合的有害生物管理)という考え方に基づき、文化財害虫の侵入状況を調査し、それを踏まえて様々な対策を施して、文化財に対する被害を回避・抑制する活動をしています。今日のイベントでは、参加者の方にこのIPM活動を実際に体験して頂きました。
まず、館内各所に設置した虫を捕獲するバグトラップを、設置図を見ながら回収しました。次に、回収したバグトラップをよく観察して、虫が捕獲されているかどうかをチェックしました。虫かどうか判別が難しい場合は、顕微鏡で拡大して見たり、東京文化財研究所編『文化財害虫事典』を参考にしたりして調べました。15人の参加者のみなさんは、バグトラップの虫の判別に熱心に取り組まれました。その後、調査結果を検討し、外壁に接し、開口部を有する空間には外部からの虫の侵入が多い傾向がわかりました。
検討の後、こうした調査結果に基づいてみなとぴあが取り組んできた取り組みを説明しました。今回のイベントでは、普段は表に出ない活動をご紹介しました。しかし、新しい視点を得たという感想を参加者の方から頂くなど、博物館の活動に新たな関心を持って頂くイベントになりました。
この日は、『蒲原の民俗』の著者金塚友之亟の遺した膨大な資料から、金塚の研究の背景とその特徴を探るイベントを開催しました。
岩野学芸員が、金塚友之亟の略歴や研究業績などをパソコンを使って紹介したのち、金塚が作成したメモや絵図の写しなどを実際に机の上に拡げて閲覧しました。
参加者された12名からは、さまざまな意見や感想があり活発なイベントになりました。
この日の活動展示イベントは、明治23(1890)年開催の第3回内国勧業博覧会に出品された「新潟市中年中毎朝市女池新田産蔬菜写生図」を題材に、なぜこれが出品されたのか、出品者の思いを参加者で推測し考える、というワークショップを開催しました。
まずは、参加者で資料を実見しました。全部で117の野菜・香辛料が描かれており、当時珍しかったであろう西洋野菜なども描かれています。実見後、それぞれ、資料を見て気づいたことを話し合いました。その後、出品者である新田半人の経歴を紹介し、新田半人のバックグラウンドと写生図から推測できる、新田半人の想いにみんなで迫ってみました。参加者それぞれの経験や知識に基づく気づきや視点から新たな疑問が出てきたり、それを参加者同士で解決したり、と推測を導き出すまでの過程も盛り上がり、予定時間を大幅に超過してしまいましたが、興味深い時間を過ごすことができました。参加者のみなさん、ありがとうございました。
出品者新田半人が出品に至った思いが分かる資料は今のところ確認できていませんが、今後、調査を進めていく中で今日の結論が資料的に証明できればと思います。
今日、1月26日は文化財防火デーです。国の重要文化財である旧新潟税関庁舎を管理しているみなとぴあでも、防災訓練を行いました。この日の訓練は、新潟市消防局との合同訓練で、旧税関庁舎脇の管理人室から出火し、旧税関庁舎に燃え移る危険がある、という想定のもと行われました。
博物館の職員は火元を発見し、消防署へ通報、初期消火を行うも失敗し、駆け付けた消防隊員が鎮火および、負傷者を救出しました。その後、旧新潟税関庁舎への一斉放水が行われ、中央消防署長から講評を受けました。
実際に火災が起きないように日々管理をしていますが、万が一の際に迅速に行動できるよう、今日の訓練を受け、職員一同、改めて防災の意識を強くしました。
この日は、常設展示ガイドのボランティアのみなさん向けに定期的に開催しているステップアップ研修が行われました。
研修の内容は岩野学芸員が「濃尾平野と蒲原平野」をテーマに、濃尾平野の輪中と蒲原平野の囲い土手の異同や、両地域の掘り上げ田の特徴などについて紹介しました。
この日は、毎月開催している博物館講座が開催されました。今回の講座のテーマは、「新潟湊を支える小廻」でした。
「小廻(こまわし)」とは、越後佐渡を中心とした中短距離の航路で活動していた小型の廻船のことです。「北前船」のような長距離航路の廻船が新潟湊に運んできた商品を、近隣の地域に輸送していた小廻は新潟湊を支える重要な機能を担っていましたが、いままであまり注目されていませんでした。
講師の伊東学芸課長は、県内の自治体史や近世資料に遺された小廻に関する記録を集め、小廻の特徴や活動について検討しました。そして、新潟、出雲崎、今町(直江津)など近世越後の湊町と中短距離輸送の役割について考察しました。
やや専門的な内容も含まれた講座でしたが、75名の方々が熱心に受講されていました。
今回は「鉄道写真から発見する新潟」というプログラムです。
鉄道写真は、時代の最先端を行く列車や、蒸気機関車などのロマンを感じる被写体そのものの魅力もさることながら、被写体の背景にある景観や風景、生活の姿など、その時あの場所の時間と空間を切り取る、同時代資料としての価値や意味もあります。今年博物館に寄贈された鉄道写真は、撮影記録があり、その後の撮影者自身の整理により撮影の意図や目的がはっきりとした鉄道アーカイブとして評価できるものです。
今回は、その中から今からおよそ50年余り前の、現新潟駅南口地域の笹口・天神尾・堀の内等で撮影された鉄道写真を中心に、その当時の町・村の景観や、人々の暮らしなどの様子を、現在の写真や昭和30年代の地図などを利用して比較しながら、どのように変化したのか参加者とともに考えました。参加者からは、現在とは全く変わってしまった地域景観に驚きや、様々な質問が出るとともに、当時の地域に関する情報の記憶の提供によって、写真資料の理解の幅が広がりました。
参加して下さいました25名の皆さま、ありがとうございました。
新潟大学に当館の学芸員を派遣して開催するミュージアム論「みなとぴあで博物館を考える」が終了しました。これは、新潟大学人文学部が博物館学芸員養成のために開設している授業の一つで、当館が大学に講義を寄附する寄附講座として実施してきました。本寄附講座は、例年10月〜1月の期間に開催しています。授業数は合計13回で、当館の目的や建設の意図、実践内容について、当館学芸員全員が担当のテーマを講義をしてきました。最終回の今回は、授業の場を大学から当館に移し、収蔵庫や資料整理室など博物館の裏側を見学してもらいました。
受講生にとって本講座が少しでも刺激になり、将来、日本の博物館を背負う学芸員に育ってほしいと願います。
今回は新潟町会所文書の中から「備米蔵」に関する絵図を取り上げて検討しました。1850年代に、凶作などによって米の値段が上がったり、食べ物が不足したりした際に、新潟町の貧しい人々を救うために、米を貯蔵しておく蔵が設置されました。絵図はこの蔵の設置に関するものです。
参加した24人の方々は、まず絵図を見て、設置された場所を確認し、それが現在の市役所本庁舎の辺りであることが分かりました。絵図に記された様々の事柄から江戸時代末期の白山付近の様子や、設置にともなって行われた工事が現在の地形に残っていることを知りました。さらに明治初年の写真や地図などと見比べて、この蔵が新潟病院や新潟学校として使われたのではないかと推理しました。今回検討した絵図は小さな絵図でしたが、それでも多くの情報を伝えており、他の絵図・地図・写真などを参照しながら見ることによって、それらが引き出されてくることが分かりました。
「伝える」展のイベント「昔の絵図・地図が伝えていること」の1回目が開催されました。
今回は都市計画新潟地方委員会作製の大正14年測図「都市計画区域図」を検討しました。この地図は「都市計画法」の事業対象区域となった当時の新潟市とその周辺の1万分の1の縮尺の地図です。参加した19人の方々は、実物を見た後、A0版4枚に分割されている地図のコピーを取り囲みました。
それぞれ興味のある地域の地図を見ながら、情報を提供し合ったり、意見を交わしたりしました。地図に記された細い道路や水路に注目したり、砂丘にならぶ農家の様子に驚いたり、細かにひかれた等高線から、宅地化した今では分からない砂丘の高さや凹凸に気付いたりしました。最後に、それぞれ分かったことや気付いたことを発表し合いました。終了後も熱心に地図を検討し続け、話し合っている方々もおられました。
先週行った「古い街並みの立体写真づくり」の2回目を開催しました。やり方は先回と同じです。今回は8名の参加があり、それぞれ苦心しながら作品を仕上げました。特に皆さんが苦労したのは、写真を観察し、近景・中景・遠景を読み解きながら切り取る線を決めていくことだったようです。これに多くの時間を費やした方もいらっしゃいました。こうした作業を通じて、写真を読み解く観察力が増したのではないでしょうか。 出来上がった作品は、今回の活動展示の中で紹介しています。
今日は、「伝える」展の会期中5回に渡って開催する連続イベント「民具を調査する」の第1回目の日です。
このイベントでは、みなとぴあが所蔵する民具を調査し、資料情報を後世に伝えるための調査方法や、資料情報の読み取り方を体験します。
全5回のイベントで調査するのは稲作の農具です。第1回目は「くわ」を調査しました。
民具の調査方法の概要説明の後、調査シートに基づき、調査を進めていきます。様々な地域の民具を調査し、比較することで、それぞれの地域の環境や歴史によって生み出されてきた特色が見えてきます。そのために、民具の調査では比較の基準を作ることが重要です。
今日の調査では、「鍬」の各部の大きさを、基準を設定して実測する作業をしました。
コンベックスや三角定規、下げ振りなど、普段使うことの少ない道具に少々苦戦しながら、二時間半かけて民具を調査しました。
新潟市域の平野部は、昭和30年代以前までは低湿な土地柄であったため、稲作に使われた農具の種類や形に低湿地農業の特色が表れていることが予想されます。5回の調査の中で、農具の特色が見えてくることを期待しています。
活動展示のイベント「下張り文書が伝えること」が開催されました。
下張り文書とは、襖や屏風の下地につかわれた文書のことです。「下張り」にされた時点で一度は、「文書」としての役割を終えたものですが、寺社や旧家から発見され、人々が「伝えよう」とした以外の情報を、私たちに「伝えて」くれるものです。
はじめに一連なり状態の下張り文書を見ました。この下張り文書は、江戸時代の新潟の商業帳簿を裁断して貼り合わせたものでした。
つぎに一点一点が剥離された仮整理段階の下張り文書を参加者自身が読んで、そこから情報を引き出すことをおこないました。この史料は曽野木地区のものです。売薬関係の広告や証文、書状など、江戸時代から明治初年までのさまざまな地域の文書があり、なかには殆ど破損がなく元の形をそのまま残している文書が含まれていました。 みなさん、周りの方と話し合いながら、何が書かれているのかを熱心に読まれていました。
本日から始まった活動展示「伝える」の第1回目のイベントとして、新潟市の昔の街並みを立体的に見せる写真づくりをしました。やり方は簡単。まず、同じ写真を3枚用意し、それぞれの写真を厚さ7mmの発泡スチロール製の板に貼り付けます。次に写真をじっくり観察し、遠景・中景・近景に分けます。そして、中景・近景とした写真をカッターで切り抜き、それぞれを貼り合わせます。すると、発泡スチロール製の板の厚み分が手前に盛り上がり、何となく立体的に見えてきます。
本日の参加者は1名でした。その街並み写真の特徴が、見る人に伝わる作品に仕上がったでしょうか。
いよいよ今日から活動展示2011「伝える」が始まります。
展示会場では、大正時代に活動写真館大竹座が制作した映像を、残された35mmフィルムから取り出し、デジタル化して上映しています。モノクロフィルムに写る当時の新潟の風景をご覧いただけます。また、新潟島を中心とした建築文化財の魅力を、市民とともに調べ・伝えるプロジェクトの活動とともに紹介しています。この他にも、資料の修復やレプリカ制作、文化財レスキュー、文化財害虫対策など、表に表れない「文化財を伝える」仕事を紹介しています。
さらに、会場では、これらの博物館の活動を知り、参加することができるイベントを多数開催します。みなさまのご来館をお待ちしています
みなとぴあの年末恒例行事となっている「もちつき大会」が、今年も行われました。
まず学芸員とボランティアスタッフが、蒸したもち米をこねます。見かけ以上に力のいる作業で、杵の持ち手を交代しながら一生懸命おもちがつきやすい状態にしていきました。そして次はいよいよ、おもちつきです。周りの人の掛け声に合わせながら、ひとりで頑張ってついてくれるひともいれば、お父さんやお母さん、ボランティアスタッフと一緒についてくれるひともいました。子ども用とはいえ杵は重たいものですが、みなさんしっかりとおもちをついてくれました。
出来上がったおもちは、小分けにしてすぐにみんなで食べました。きなこに砂糖しょうゆ、こしあん、つぶあんの中から好きな味を選んで食べた出来立てのおもちは、とても美味しかったです。いろんな味を試しながら、みなさん楽しまれていました。
9月23日より開催していました、第8回むかしのくらし展「今日は何を着よう?〜着るものいまむかし」が閉幕しました。今回の展覧会は、むかしのくらし展では初めて衣類を取り上げました。学校団体に加えて、着るものがテーマということもあって、特に女性のグループで来館してくださった方も多かったようです。展示を見終わった後、ご自身の体験をお話し下さった方もいらっしゃいました。また、「みんなの着ていたもの調べ」として、来館者に自分が10才だったころに着ていたものについてのアンケートを実施しました。母親が手作りしてくれたワンピースやセーターのことや、新しく買ってもらってうれしかった洋服の話などがアンケートから浮かび上がりました。
また、この展覧会は、小学3・4年生の社会科「むかしの暮らし」の単元に合わせて開催しているため、社会科見学として、市内を中心に多くの小学生が見学に来てくれました。ワークシートや解説を聞きながら、一生懸命昔の生活道具を見ている姿が印象的でした。また、平日に授業で見学に来たこどもたちが、休日に家族と一緒にやってきて、資料を見ながら、その資料について学んだことや感想を家族に伝えている様子なども見受けられました。
たくさんの方のご来館ありがとうございました。次回展覧会は、1月7日から、活動展示2011「伝える」です。寒い折ですが、たくさんの方のご来館をお待ちしております。
あと2週間もすれば、新しい年がやってきます。今週末のたいけんプログラムは迎春準備の創作活動をおこなうことにしました。
この日は、年賀状を作りました。ハガキはワラから繊維を取り出した紙のもとから、紙すきをしてつくりました。手作りハガキが出来たら、絵手紙の技法で年賀状を描きます。まずは、筆の持ち方から練習です。絵手紙の書き方は横七番町郵便局の局長さんに指導してもらいました。
絵手紙に難しいルールはありませんが、筆の軸の先の方をつまむように持ち、
筆を垂直にしてゆっくりと描画します。直線を描いてみますが、なかなかまっすぐには描けません。しかし、この線の揺れ具合などが、書き手それぞれの“味”になるようです。
テーブルに飾ってある、ミカンやリンゴ、洋ナシなどの冬の味覚や南天などお正月らしい縁起物を見ながら描いていきます。参加者は構図を考えながら、大胆に、繊細に筆を動かしていきます。それから着彩し、言葉を添えました。最後に名前の頭文字のハンコを押しました。感謝の気持ちや新年のごあいさつが“味”のある絵に添えられ、受け取った人もうれしくなるような、オール手作りの年賀状が完成しました。
現在開催中のむかしのくらし展では、西蒲原のいくつかの地域で織られ、使われた裂き織りを展示しています。裂き織りの仕事着は、水や風を通しにくい、と極寒期の漁などに用いられました。また、「ヤマオビ」といって、田畑での仕事の時の帯にも使われました。この日は、高機で裂き織りを織るプログラムを開催しました。
プログラムに使用した高機は収蔵資料の中から体験活動用に使えるようにするために、岩室地区の裂き織り作家さんに指導を受けながら、ボランティアスタッフとともに復元してきたものです。この度、初めてたいけんプログラムに活用してみることになりました。使用できる高機は1台しかないので、体験者には一人30分の制限時間を設け、10cm四方のコースターをつくってもらいました。裂き布を選び、使い方を教わります。最初はおっかなびっくりだった体験者も、5分もするうちにリズミカルにアソビアヤを踏み替え、筬を打つようになっていました。
2日間あわせて21人の参加者に、それぞれの裂き織りを織ってもらいました。2、3種類の布を使って、縞模様を作った人、1種類の柄物の布を使って、もとの布の規則性を活かした模様の裂き織りを作った人、などさまざまでしたが、皆さん一様に機織りの作業の追体験をしたことで昔の布づくりへの思いを新たにしたようでした。
今日は、大人向け体験企画「ワラを使ったモノ作り」の第2回目です。今日も引き続き黒埼民具保存会のみなさんを先生にお迎えして、前回の続きでワラゾウリを作ります。今日の目標は、ワラゾウリを一足完成させることです。
この企画をはじめた当時に比べると、近年では様々なイベントやサークル活動、クラフト教室等でワラゾウリ・布ゾウリの作り方を習うことができる機会が増えています。ただ、材料のワラを得ることは農家の方でなければ難しく、また二日間かけてじっくりと素材のワラに向かい合うことまではなかなかできないようです。
当館の企画では、ワラゾウリの作り方を習うだけではなく、先達者を真似ながら、お互いに教え合い話もしながら、技術を身体で覚えていける、かつてのようなワラ細工作りの場を体験頂きたいと考えています。二日間という短い時間でしたが、参加者のみなさんは、先生の手つきをまねてみたり、お互いに教え合ったりしながら、ワラゾウリを完成させていらっしゃいました。
このワラゾウリ作りは、来年度も開催する予定です。なお、ワラゾウリの材料となるワラは、(財)亀田郷地域センターさんから提供いただきました。ありがとうございました。
本日は上大川前通12番町の商家小澤家について、残された経営資料をもとにお話をしました。小澤家は、江戸時代に米の在宿を営み、明治期に入り回船業・回船問屋業の商売を展開していきました。
回船業を営んでいた時期の資料として、回船の寄港地で売買した文書を事例にハイリスクハイリターンの商売であったことを紹介しました。また、市内外に土地や建物を所有し、そこからあがる地代や賃料をもとに安定的な財源を確保しつつ、事業を絞り、時代に即応した経営を行ってきたことを紹介しました。
今日は、大人向け体験企画「ワラを使ったモノ作り」の第1回目です。このワラゾウリ作りの講習会は、開館以来恒例となった体験プログラムで、今年も黒埼民具保存会のみなさんを講師に迎えて開催しました。今年は16人の方から参加申し込みを頂き(今日の参加者は13人)、ワラゾウリ作りに取り組みました。
やはりどうしても最初の作りはじめに苦心なさるところは例年の通りですが、保存会の先生の説明に熱心に耳を傾けながら、次第に上手に作り進めていらっしゃいました。第2回の日に一足完成させることが目標ですが、みなさん大丈夫そうです。
なお、ワラはワラ細工に加工できるように、当館ボランティア、ならびに保存会のみなさんと前もって準備作業(ワラウチ・ワラスグリ)をしてあります。また、ワラゾウリの材料となるワラは、今年も(財)亀田郷地域センターさんから提供いただきました。ありがとうございました。
11月の毎週土曜日の午後1時半から3時までの90分、全4回にわたって開催された初心者向けの古文書講座「江戸時代の古文書をよむ」が終了しました。
講座の1、2回目は、古文書の伝来や、くずし字の読み方、などを中心におこない、3、4回目では、実際に証文、書状、日記などの古文書を読みながら、江戸時代の古文書特有の文章表現に慣れるための時間としました。講師は当館の伊東(副館長)、安宅(学芸員)が担当しました。
全4回という日程ながら、毎回50名ちかくの方にご参加いただきました。毎回、積極的な姿勢で講座に参加していただき、ありがとうございました。
この日は、新潟市文化財センターまいぶんポートの研修室で、今年度のくらし探検講座の最終回として、第3回「村落の立地とくらしの道具」が開催されました。
当館の岩野学芸員が、木場地区に残る歴史的な建造物の話や、土地改良以前の木場地区の用排水のシステム、屋敷地〜屋敷の構造についてお話ししました。講座の最後にまいぶんポートの敷地から、かつて大潟のあった方向を眺めて、かつて田潟・大潟が存在していた時代の景観に思いを馳せました。
あいにくの空模様で木場地区を実際に歩いてみることはできませんでしたが、5名の参加者のみなさんとの討議などもあり、充実した講座となりました。
当館では毎年、博物館実習の実習生を受け入れています。年間の博物館の事業の流れを理解してもらうため、4月から11月にかけて、毎月当館が指定する2日間に実習を行う通年実習と、夏休みに行う集中実習があります。この日は、通年実習の最終として、実習生がこの日のために企画し、準備を整えてきたプログラムを開催しました。
今回のプログラムは、新潟の街の移り変わりをわかりやすく、楽しく、見て、知ってもらう、というテーマのもと、実習生たちが工夫し、開発したものです。昔の写真と、その写真が写された場所の現在の様子の写真を絵合わせするというカードゲームです。絵合わせのカルタや神経衰弱などのゲームをしながら、写真の絵ときをしました。
参加しているこどもたちは、思いのほか、昔の写真の鑑賞を楽しんだようです。また、現在の様子とを見比べながら、知っている場所が出てくると、その場のむかしの様子に驚いていました。附き添いの大人たちも昔の様子に感慨深げでした。
実習生たちの解説を聞いて、「お母さん、今度、行ってみようよ。」というこどもたちの反応がありました。実習生たちも、このプログラムをきっかけに、新潟の歴史や町並みの移り変わりに興味を持ってもらえたことがうれしく、プログラムの意義を改めて感じることができたようでした。
今回のテーマは「流作場をめぐるT(南半分を歩く)」です。集合場所の万代クロッシングにて、伊東副館長が流作場の成り立ちなどを説明ました。
そして今回のテーマの副題「古い地図を見ながら歩いて昔の情景を偲ぶ(しのぶ)」にそって、昭和29年の地図を片手に出発しました。
まず、流作場が鉄道や自動車産業の地であったことを確認して歩きました。萬代橋東詰の五差路、旧信濃川堤防である小須戸線、旧新潟駅前の弁天公園をまわり、新潟交通バスセンタービルでは万代シテイパークの不動明王を見学しました。
その後、もと満蒙開拓館のあった郵便貯金事務センターや、新潟鉄道管理局のあった総合福祉会館を眺め、NST社屋脇からやすらぎ提へ。
次に、古信濃川とその堤防の跡をたどりました。下所島ポンプ場の排水口は古信濃川の取り入れ口でした。
古信濃川右岸土手だった旧天神尾集落を経由し、古信濃川跡を進みました。途中、新幹線建設のため場所を変わった水島稲荷にも立ち寄りました。水島町は古信濃川の左岸河川敷です。駅南にそびえ立つシティタワーの辺りで、今回の(南半分を歩く)の古信濃川の追跡は終了です。
その後は駅南から万代口の方へ抜け、新新潟駅開業当時そのままの建物のバスターミナル、かつて石宮神社のあった石宮公園に寄り、万代へと戻りました。
今回大きな見どころは無かったものの、いろいろな発見があり興味深いまちあるきとなりました。ご参加くださった13名の皆様、傘の手放せないお天気の中、ありがとうございました。次回は5月頃、残り半分?の予定です。
興味のある方はどうぞみなとぴあファンクラブにご入会、ご参加ください。
今回のたいけんプログラムは現在開催している第8回むかしのくらし展の関連企画として「糸をつむいでみよう」というたいけんプログラムを行いました。かつて使われていた綿切り、糸車などの道具を利用して、綿の実から木綿糸を紡ぐまでの一連の作業を体験してもらいました。
綿の実から綿の繊維の部分と種とを分離します。この時に綿切りと呼ばれる道具をつかいます。取っ手をまわすとローラー部分が回転し繊維の部分を送り出し、そこに巻き込むことのできない種の部分がはずれます。種がきれいにはずれると驚きの声が上がります。綿を種と繊維の部分に分け、繰り綿とよばれる状態になったものは、糸を紡ぎやすくするために綿打ちの作業に移されます。
綿打ちは「綿をほうかす」などともいい、繊維をほぐす作業です。ここでは、体験のために現代風に復元した綿打ち弓を使ってみました。弓の弦をはじくたびに、綿が空気を含んでふわふわになり、また、繊維の向きが一方向になってきます。このふわふわになった綿を薄く広げ、葉巻のような形に巻いて、糸を紡ぐ準備ができあがります。
いよいよ、糸車を使った糸紡ぎです。むかし話の「たぬきの糸車」でもおなじみの道具ですが、糸紡ぎははじめて見る人がほとんどでした。自分のイメージしていた方法と違う、という人も多かったようです。糸紡ぎは熟練の技なので簡単にはできませんが、自分の手の中にある綿のかたまりから、徐々に糸が紡がれていく様子に引き込まれる参加者も多く、大人もこどもも熱心に糸紡ぎにチャレンジしました。自分で紡いだ30cmほどの糸をいとおしそうに持って帰るこどもたちの姿が印象的でした。
毎年秋の恒例プログラムである、ドングリをはじめ、いろいろな木の実を使った創作・たいけんプログラムを行いました。ドングリのキーホルダーやドングリごま、やじろべえ、ドングリカー、ジュズダマのブレスレットをつくるブースを設置しいろんな木の実に触れる機会としました。ドングリと一言で言っても、クヌギやマテバシイ、シリブカガシなど形・色つやもさまざまです。その自然の造形を生かしながらモノづくりをしました。また、ドングリが重要な食料であった縄文時代の人々が、ドングリを食べるために使った石皿などの道具を使ってみることにも挑戦しました。
すべてのブースを回って全部体験したい、という人ばかりでどのブースもたくさんの家族連れでにぎわった午後のひとときでした。
今年度の体験講座は、昨年度開催した「新潟島は宝島?!歴史的建造物の魅力再発見!」事業で取り上げなかった寺社建築をテーマに取り上げ、現地見学とワークショップを行いました。
1日目の現地見学会では、旧新潟町のエリアで、最古の建物と考えられる愛宕神社(古町通2)と、その次に古いとされる真浄寺(西堀通2)の2か所を見学しました。講師には、山崎完一氏を迎え、現場で建物の細部を見学しながら、その特徴について、お話をいただきました。
2日目は、当館のセミナー室で、前日の見学を振り返り、併せて新潟島に残る歴史的建造物についてスライドで紹介した後、参加者によるグループワークを行いました。グループワークでは、他の人に伝えたい愛宕神社の魅力や、新潟に残っている歴史的建造物の活用方法について意見交換しました。出された意見をまとめ、各グループの代表者が発表を行いました。
「普段気に留めることのない町中の風景だが、一歩中に入れば貴重なものにあふれているということに気が付いた」という感想が多く聞かれ、グループ発表では「今回見ることのできた2か所のほかにも、歴史的価値の高い建物が町中にあるのではないか?そういったところを年に数回でも一般公開するしくみがあるとよいと思う」という意見などが出されました。
10月最後の週末に、たいけんプログラム「浮世絵たいけん」を実施しました。2日合わせて6名の方にご参加いただいたこのプログラムでは、江戸時代に流行した浮世絵の「摺り」の仕組みを体験しました。
今回行ったのは、「錦絵」と呼ばれる多色摺りの方法です。多色摺りの浮世絵は、絵柄全体の輪郭線となる「主版」と、用いる色数に応じた「色版」の複数枚の版木を使って摺られます。また複数の版木から1枚の浮世絵を摺るためには、それぞれの版木に彫られた「見当」が重要な役割を果たします。今回は全部で4枚の版木を準備し、見当を使うことによって絵柄がずれない方法を実際に体験していただきました。
理屈はとても分かりやすいものですが、いざやってみるとなかなか思うようにいかないところもあり、参加された皆さんは2枚、3枚とチャレンジしておられました。また参加者それぞれがつかんだコツをお互いに交換し合い、最後には素敵な作品が完成しました。
昨年度に引き続き、みなとぴあのすぐ近くにある入舟小学校の文化祭で、出張プログラムを行いました。プログラムは「土偶づくり」です。粘土をこねて好きな形を作った後、道具を使って模様を入れます。そして七輪で焼くと完成です。今年は、希望者には焼く前に穴をあけてペンダントになるようにしました。53名の参加者の皆さんはオリジナルの土偶づくりに一生懸命で、その結果、素敵な土偶がたくさん焼き上がりました。
また出来上がりが待ちきれない子どもたちは、七輪で焼いている所に集まって、焼き上がる様子に歓声を上げたり、作業を手伝ったりしていました。外は雨模様でしたが、とても盛り上がった1日となりました。
今年で3回目となる「新潟の美術」をテーマにした博物館講座で、今回は「物産陳列所」をとりあげ、14名の参加者が聴講されました。
明治35年に開館した「新潟県物産陳列館」は、産業振興のための様々な業務を行っていましたが、その一方で、陳列室を一般に貸し出しも行っていました。その「貸し館」をつかって、様々な美術展覧会が開かれ、ときにはアマチュア・グループが写真展や、学校の演奏会が催されたりもしました。いわば、大正時代の多目的ギャラリーともいえる「物産陳列館」(のちの商品陳列所)で、どのような「美術」の動きがあったのかを、古い新聞の写真などを交えてお話しました。
この日のたいけんプログラムは型を使ってガラスビーズを作る、古代のトンボ玉づくりを行いました。出土遺物などから、古代では型を使う製法が用いられていたことがわかっていますので、実験考古学として、参加者のみなさんとともに、古代の技法を追体験してみました。
あらかじめ作っておいた粘土盤の型穴にガラスの粉末を入れ、炎の中に入れて焼きあげます。ここでは七輪を使いました。30分ほどでガラスの粉末が型の中で溶けて、冷ますと完成です。トンボ玉の透明度や中心孔のばらつきなどの改良点はまだまだありますが、ひとまずトンボ玉ができあがりました。
くらし探検講座の第2回を、新潟市文化財センターまいぶんポートで開催しました。まいぶんポートに収蔵されている黒埼地区の民具(主に旧黒埼常民文化史料館が収集した民俗資料)を見る講座シリーズ、その第2回の今日のテーマは「木綿の紡織具」です。
木綿の歴史や綿から糸を紡ぎ木綿布を織るまでの一連の工程・道具を紹介したのち、収蔵庫のなかの主に木綿の紡織具を見学しました。
そのあと、蒲原平野部で行われた綿業について、平野部全体を俯瞰する形で江戸時代後半から明治初頭にかけてどう展開してきたかを紹介し、その特徴などについて考えました。
4名のみなさんが熱心に受講されました。次回は11月20日です。
今年もワラ細工の材料になるワラを(財)亀田郷地域センターさんから頂きました。
みなとぴあでは、毎年冬の体験プログラムとして、ワラゾウリ作りを行っています。 このワラゾウリの材料となるワラは、毎年(財)亀田郷地域センターさんから頂いています。
(財)亀田郷地域センターでは毎年稲刈り体験交流会を開催しており、ここでは稲を手刈りして、ハサにかけての乾燥作業もします。(財)亀田郷地域センターで稲の脱穀作業が行われた今日、天日干しの貴重なワラを10束頂きました。ありがとうございました。
なお、このワラを使った体験プログラム「ワラゾウリ作り」、今年度は2011年11月26日(土)と12月3日(土)全2回の日程で開催する予定で、参加には申込みが必要です。
申込みはメールか往復はがきに参加者氏名・住所・連絡先電話番号を記入の上、郵便番号951-8013新潟市中央区柳島町2-10 新潟市歴史博物館「わらぞうり係」(EMAIL: museum@nchm.jp)までお申し込みください。大人向けですので参加は16歳以上の方で定員15名、申込み多数の場合は抽選とさせて頂きます。申込み締め切りは11月15日(火)必着です。興味をお持ちの方はぜひご応募ください。
3連休の最終日に、みなとぴあのボランティアスタッフによる「みなとぴあフェスティバル2011」を開催しました。1日を通じて、人気のたいけんプログラムや通常公開していない塔屋の見学、みなとぴあをスタートとした下町ガイド、そして常設や敷地のガイドが実施されました。
たいけんのひろばでは、砂絵や裂き織りなど全部で6つの人気プログラムに加え、紙ひこうきやお手玉などのむかしのあそび、そして紙しばいが行われました。午前と午後で入れ替わるプログラムもあったので、お昼をはさんで様々なプログラムを楽しんでおられるお客様が多かったです。ボランティアスタッフも、お客さまにより喜んでもらえるようはりきってサポートしていました。また、割りばし鉄砲で的当てをしたり、出来上がった紙ひこうきを外で飛ばしたりして遊ぶ子どもさんもいらっしゃいました。
また塔屋見学や敷地・常設ガイドも好評で、ボランティアガイドの説明を聞きながら、普段は入れない塔屋からの眺めを楽しんだり、スタッフとの会話で盛り上がったりされていました。
さらに午後には、本館のエントランスにおいて、10月2日に行われた「第2回 みなとぴあで絵を描こう」の表彰式が行われました。小学生の部・一般の部ともに、受賞された方に館長と特別講師の先生より賞状と記念品が贈られました。
ご家族で来られた方も多く、1日中館内にはにぎやかな声が響いていました。
この日は企画展の関連プログラムとして、染色作家の小鈴満栄氏を迎えて、染色のたいけんプログラムを行いました。はじめに、小鈴先生から染色の歴史や技法についてお話していただいたあと、布を染める体験をしました。事前に、赤・青・黄色の3色に染め分けられた手ぬぐいのうち、好きな1色を選んで染めの模様をつけていきます。
この日は、さまざまな染めの技法のうち、はさみ染めの技法を体験することにしました。
手ぬぐいを適当な大きさに屏風折りをして、割りばしと洗濯ばさみをつかって、手ぬぐいの一部分を挟んで防染します。模様がどのように現れるかは、染めてみてからのお楽しみです。
いよいよ染色です。赤・青・黄色の染色液のうち1色を選んで、防染した手ぬぐいを染色液につけ、10分ぐらいかけて布を染めます。そして、染めあがった布を取り出し、水洗いして、防染につかった割りばしと洗濯ばさみをはずします。防染した部分は最初に染めてあった元の色が現れ、それ以外の部分は色が混ざり、元の布の色によって、緑・赤紫・オレンジなどの色が現れました。
同じ黄色と青の2色染めでも、青の布を黄色の染色液に漬ける場合と、黄色の布を青の染色液に漬ける場合とでは色合いが違っていました。技術的にむずかしい技法ではないので、大人もこどもも出来栄えに遜色がなく、どの布もとても素敵な幾何学模様が現れていました。全員で完成作品の見せ合いをした際には歓声があがりました。
昨年度に引き続き、みなとぴあでの写生会「第2回 みなとぴあで絵を描こう」が開催されました。これは新潟教 育会美術展実行委員会の後援を受け、みなとぴあのボランティアスタッフを中心に開催したもので、事前・当日申し 込みを含めて総勢15名の方に朝からご参加いただきました。肌寒さに加えて、あいにく途中から雨が降り出してしま いましたが、参加者の皆さんは、特別講師の先生方のご指導を受けながら、みなとぴあの敷地やみなと・さがんの風 景を思い思いに描いておられました。
写生会終了後は、当館のセミナー室において特別講師の先生方と当館館長・学芸員を含めての講評が行われました。 参加者の皆様からも描いた感想やポイントを伺いながら、審査員全員による審査が行われ、部門ごとにみなとぴあ大 賞・館長賞・審査員特別賞が決定いたしました。今回参加された皆様の作品は、10月10日(月・祝)まで当館エントラ ンスにて展示しております。また10月10日(月・祝)の13時半より当館で表彰式を行います。ぜひお越しください。
9月の博物館講座は、小林学芸員の「新潟の遺跡の保存と活用を考える」です。新潟県内で保存された遺跡がどのように整備され活用されているのかを確認し、今後の遺跡整備と活用のあり方を考えました。
遺跡は開発を前提に発掘調査され、その多くは調査後に破壊されます。その価値が多くの人に認められ、開発のメリットよりも失うことの損失が大きいと判断された場合、保存される遺跡もあります。そして、保存された遺跡の多くは公有地化され、活用されるために史跡公園として整備されます。有名な佐賀県の吉野ケ里遺跡や青森県の三内丸山遺跡なども同様で、これらは観光地としても賑わっています。
県内の史跡公園は利用者数も少なく、観光資源として位置づけられる状況ではないようです。それでも、それぞれの遺跡の個性や周辺住民の理解を得た活用を考えていく必要があるかと思います。これが今回の講座の趣旨でした。ぜひ、皆さんもお近くの史跡公園を訪ねてみてください。
本日、親子向けたいけんプログラム「ミニ和本をつくる」をおこないました。
江戸時代の和綴じの本に触れて、観察したあとに、簡易版のミニ和本をつくりに取りかかりました。今回の綴じ方は、「四つ目綴(よつめとじ)」と呼ばれる袋綴の一種で、四つの穴(目)があることから、そう呼ばれます。
製作過程では、料紙を整え(化粧断)、千枚通しで穴をあけ、製本用針に綴り糸を通して、綴るという、やや難しい作業が続きましたが、参加された親子のみなさんは、力を合わせて、綺麗なミニ和綴じ本を完成させました。
小学3・4年生の社会科「むかしの暮らし」の単元に合わせて開催している『むかしのくらし展』が今年も開幕しました。今年のテーマは「着るもの」です。明治時代から昭和30年代にかけての100年間に私たちの着るものは
大きく変わりました。そのうつりかわりと、裁縫や衣類の手入れにまつわる道具を展示しています。
初日であるこの日には、みなとぴあファンクラブ会員限定の解説会も開催しました。展示資料に懐かしさを感じておられる方もいらっしゃいました。
会期は12月18日まで、観覧は無料です。たくさんの方に見ていただき、展覧会をとおしてみなさんの着るものにまつわる思い出話をご家族や仲間と語り合っていただければ幸いです。
展覧会にあわせて、たいけんのひろばでは高機や糸車など、布の生産にまつわる道具も展示しています。展示室とたいけんのひろばをあわせてご覧いただきたいと思います。みなさんのご来館をお待ちしています。
毎年開催しているくらし探検講座が今年も開講されました。
今年のくらし探検講座は、7月にオープンした新潟市文化財センターまいぶんポートの民具(民俗資料)を全3回にわたってみていきます。
一回目の今回は、低湿地の農具をテーマに、旧黒埼町地域の地形的特徴や歴史を紹介したのち、収蔵庫のなかの主に稲作に関係する農具を見学しました。
そのあと、それぞれの農具について関連する写真などをプロジェクターを使って紹介し、遺跡から出土した農具や、他地域の低湿地の農具と比較してみえてくる特徴などについて考えました。
残暑が厳しい中7名のみなさんが熱心に受講されていました。次回は10月16日です。
8月9日から当館を会場に開催していた「発掘された日本列島2011」が閉幕しました。全国規模の巡回展だけに、県外からも多くの見学者が訪れました。
全国各地の遺跡から集められた500点を超える展示資料は撤収作業を終え、次の会場である静岡市の登呂博物館へ向かいました。
「発掘された日本列島2011」の地域展として旧新潟税関庁舎を会場に開催していた「海抜0m以下で発見される遺跡」も同日閉幕しました。この展覧会には、当館ボランティアの有志6名が、案内・監視役をかってくれました。真夏の開催期間中、冷房のない会場であるにもかかわらず、予想を超える多くの見学者がありました。ボランティアの案内も好評で、見学者から喜びの感想がありました。
当館の次の展覧会は、むかしのくらし展「今日は何を来よう?―着るものいまむかし―」です。ただ今、準備中です。ご期待ください。
「発掘された日本列島2011」の開催を記念して、上記講演会を開催しました。講師は文化庁記念物課文化財調査官の林正憲氏です。林氏は、今回の展覧会の担当者で、自ら企画立案し、展示品の選定を行った方です。
今回の展覧会では、発掘速報の対象となる21遺跡に加え、昨年特別名称になった平城宮東院庭園が紹介されています。どれも特色のある遺跡ばかりです。ただし時間の制約もあることから、林氏のご講演ではさらに的を絞って遺跡の特徴や見どころが紹介されました。展示では紹介しきれない遺跡や展示資料の背景にある価値や情報が示され、今回の展覧会への理解が深まったばかりでなく、遺跡に対しての見方や考え方も深まったようです。
今回の受講者は72名でした。
「発掘された日本列島2011」の関連企画として、作ってから焼き上げるまでの工程を2日でこなす土器づくりに挑戦しました。本来、土器づくりは、粘土で形を作った後、充分に乾燥させてから焼くため、多くの日数が必要になります。今回の企画は、その製作工程を2日に短縮することにより、気軽に参加でき、土器づくりのプロセスを理解し易くすることに創意工夫しました。
初回の27日は、当館のたいけんの広場を会場に、粘土で土器の形を作る作業を行いました。みなさん、工夫しながら思い思いの土器を作りました。
2回目の翌28日には、会場を江南区の大江山公園に移し、薪を使って土器を焼きました。大江山公園は、近くに縄文遺跡が発見されたことから、縄文時代をテーマとした公園づくりが行われています。土器を焼くにはぴったりの公園です。炎天下と熱い炎の二重の熱さの中、土器は1つも割れることなく焼き上がりました。
参加してくれた8名のみなさん、お疲れさまでした。
この日は毎月おこなわれている博物館講座が開催されました。今回は、岩野学芸員の「蒲原平野の開墾技術─低湿地を開墾するための諸条件─」というタイトルの講座でした。
蒲原平野にはヤチキリガマやマドグワ、ヤチゲタといった低湿地の開墾に使われる道具が広く普及していて、各地の博物館・資料館も数多く収蔵しています。しかしこれらの道具は、全国的に普及しているものではなく、アシやマコモの繁茂する広大なヤチ、ノマを開墾する必要から発達、普及した道具です。
今回の講座では、こういった道具を使った開墾技術とその背景にある中世末〜近代にかけての政治、社会、経済的条件を検討して、開墾技術の前提について分析しました。
各所で専門分野に踏み込んだ内容もありましたが、受講された皆さんには熱心に聴いていただきました。
当館と新潟市文化財センターの主催で、新潟市民プラザを会場に上記シンポジウムを開催しました。これは、新潟市文化財センターの開館と、「発掘された日本列島2011」の開催を記念して企画したもので、これまで新潟の歴史を研究してきた考古学・歴史学者が、縄文時代から今日にいたる新潟の歴史を紐解きました。
まず、奈良大学教授・坂井秀弥氏の基調報告「日本の中の新潟」を皮切りに、明治大学教授・石川日出志氏の「縄文・弥生時代の新潟」、新潟大学教授・橋本博文氏の「古墳時代の新潟」、当館小林昌二館長の「奈良・平安時代の新潟」の3本の発表が続きました。そして、各講師がパネリストになり、「遺跡からさぐる新潟の歴史」をテーマとしたシンポジウムを行いました。
近年の発掘調査により、これまで遺跡が存在していないと思われていた低湿地や市街地の地下からも遺跡が発見されるようになり、新潟の豊かな歴史が解明されるようになりました。今回の参加者も新潟の歴史認識が大きく深まったことでしょう。会場には約300人の考古・歴史ファンが詰めかけました。
歴史博物館(みなとぴあ)と地元「新潟下町を良くする会」の主催で、今年も「夕涼みコンサート」が開催されました。
今年のコンサートは、3月11日に起きた東日本大震災の被害にあわれた皆さんへの追悼と一日も早い復興を祈念するものでした。
昨年に続き猛暑に見舞われた今年の夏も、前日あたりから30度を下回る気温となりましたが、あいにく開演前から降り出した雨のため、途中、演奏場所を芝生広場から石庫軒下へ変更することとなりました。
会場の一角には今年もレストラン「ぽるとカーブドッチ」の生ビールやワインも用意されたほか、地元の演奏家による飛び入り参加などもあり、600人近い聴衆からは、演奏が終わるたびに大きな拍手とアンコールの掛け声も飛び交い、コンサートは盛況のうちに終了しました。
雨の中、大事な楽器を抱え演奏を続けてくださったシティブラス越後さんはじめ、出演いただいた方々に感謝します。
青森の北前船、みちのく丸が新潟に来港しました。今日は入港セレモニーが催され、多くの人がみちのく丸を出迎えました。
みちのく丸は青森港を出港後、境港から日本海北上ルートをスタートさせ、新潟は12番目の寄港地でした。今日から18日まで停泊し、19日早朝に酒田港へ向け、出港の予定です。みちのく丸はみなとぴあの上流に係留され、16・18日には一般公開もされるとのことですので、この機会に北前船をながめにおいでください。また、その際にはみなとぴあにもぜひお立ち寄りください。
企画展 “発掘された日本列島2011”展の関連プログラムとして、オイル缶をつかった製鉄炉による鉄づくりをおこないました。
今回のプログラムでは、参加者のみなさんに、それぞれの担当を決め、材料である砂鉄、黒炭、貝殻を計量し、およそ2分ごとに炉に入れることを20回ほど繰り返しました。さらに、炉の開口部の栓をぬき、「ノロ」と呼ばれるドロドロに溶けた不純物を出しました。そして、炉の外壁を外し、炉底にたまった鉄塊を、取りだしました。
取り出した鉄塊が磁石にしっかりくっつくと、参加者のみなさんから歓声が上がりました。
文化庁とともに主催する「発掘された日本列島2011」が当館を会場に始まりました。
全国から選び抜かれた21遺跡、約500点の発掘資料が集結しています。最古級の土偶や、シカの姿を赤い染料で描いた珍しい弥生時代の土器など全国レベルの資料も数多く、古墳の周りに整然と並んでいた形象埴輪や鳥形木製品などは間近にご覧いただくことができます。
本展覧会は例年行われ人気を博しています。新潟市での開催は初めてで、新潟市民にとって全国の発掘成果を地元で見ることができる絶好の機会です。考古学ファンならずとも必見です。
会期は9月11日(日)まで。9月4日(日)午後1時30分からは、企画に携わった文化庁の林正憲文化財調査官による講演会を予定しています。本展覧会について、より理解が深まることでしょう。参加方法につきましては、本ホームページの企画展情報をご確認ください。
週末のたいけんプログラムは「あかりをつくってみよう」を開催しました。ガラスの瓶と障子紙を使って、行灯風の照明器具をつくりました。
障子紙に絵を描いてガラス瓶に貼って、火をつけてあかりにします。暗がりでこのあかりをともすと、障子紙を通ったやわらかな光がぼんやりとまわりを照らして幻想的な世界をつくります。簡単に作れて、いざというときにも役に立ち、すてきな明かりができあがりました。
今日の夏休みこどもたいけん講座は小学1〜3年生を対象に、みなとぴあでいろんな昔をさがしたり、体験したりする、「みなとぴあ歴史たんけん!」を行いました。まずは、土器についてすこし学んだ後、粘土をこねて、形をつくり、施文具をつかって縄文などを施した板状のコースターをつくりました。粘土に模様をつける際には力の加減がむずかしかったようです。くっきりと模様を際立たせるために力を入れ過ぎると粘土がつぶれて、形がかわってしまいます。一方、力を弱めると模様が粘土に残らないので、“いい加減”に模様をつけるのにひと苦労でした。
常設展示室では、クイズ形式のワークシートをもとに、展示資料から今と昔の違うところを探しました。中には展示をよくみないと見つけられない問題もあり、見つけられた参加者はうれしそうに資料の展示場所を報告してくれました。
また、清少納言の知恵の板というむかしの遊びから、むかしの暮らしの道具について学びました。今の暮らしにも使われている物、形を変えながらも同じ機能を持つものなど、今の暮らしにつながっていることがわかりました。
小学校低学年のこどもには少しむずかしいものもありましたが、それも刺激になったようで、一日中、にぎやかな声の絶えない講座となりました。
この日は毎月おこなわれている博物館講座が開催されました。今回は、森学芸員の「蒲原平野の用水慣行─亀田郷中央低位部の水利における揚水具の利用─」というタイトルの講座でした。 蒲原平野にはミズグルマ(足踏み水車)、ゴイ(寸方樋)、ジャバラ(水上輪)といった揚水具が広く普及していて、各地の博物館・資料館も数多く収蔵しています。 今回の講座では、揚水具の中でも足踏み水車の利用が卓越する亀田郷中央低位部を対象として、用水に関わる治水・排水等の水位に関わる資料を見ながら、揚水具利用条件を整理・検討し、低湿地の水利状況と揚水具の必要性について考えました。 様々な領域の資料を挙げる内容となりましたが、参加いただいた44人の受講者のみなさんは熱心に聴いていただきました。
今年は一足はやく夏休みこどもたいけん講座を開催しました。今日は小学4〜6年生を対象に写真の始まりとその原理を体験する講座をおこないました。
まず、簡単に写真の発明と発達について学んだ後、「カメラオブスクラ」を体験しました。それから、ピンホールカメラをつくりました。厚紙で箱をつくり、光を取り込むための小さな穴があいたアルミ板を取り付けます。対角線を引き、比率を出し、レンズ部分の位置を決めます。簡単な作業のように思えますが、写真がきちんととれるように、参加者たちは慎重に作業を進めました。
3時間かけてようやく出来た手づくりカメラに印画紙をセットし、敷地の建物を撮影します。昼からはギラギラとした厳しい日差しだったので、感光時間は15秒でした。
撮影終了後は、暗室で現像します。現像液に浸してしばらくすると、像がうかびあがり、こどもたちからは感嘆の声があがりました。たった2枚しか撮影できませんでしたが、わくわくする体験だったようです。
最後にガラス乾板に撮影された新潟のむかしの写真を鑑賞し、写真とはどういうものなのかをみんなで考えて、この講座を締めくくりました。
「海抜0m以下から発見される遺跡」展が旧新潟税関庁舎を会場に始まりました。これは、文化庁とともに主催する「発掘された日本列島2011」展(以下「列島展」と表記)の地域展として開催するものです。8月9日から始まる「列島展」に先行して開幕しました。
新潟平野の遺跡は、生活には適さない海抜0m以下の地中深くから見つかることがよくあります。洪水などの被害を避けるために、比較的標高が高い安全な土地を生活場所に選ぶはずなのに、なぜ低い位置から遺跡が見つかるのか。本展では、その理由を新潟平野の特徴とともに示し、実際に海抜0m以下で見つかった遺跡の事例を紹介しています。
会場の旧新潟税関庁舎は、みなとぴあがオープン以前に郷土資料館だった施設です。今回の展示で、本格的な展示会場としての復活です。本展は観覧無料です。
本日のたいけんプログラムは、「まがたま」づくりでした。四角い石を、描かれた型にそってまがたまのかたちに削っていきます。本日は親子連れの方々など11名の方が参加して下さり、一生懸命に石を削っておられました。
最初は石を削るという作業に慣れない様子も見られましたが、ボランティアスタッフのアドバイスもあり、だんだんやっているうちに皆さんコツをつかんできたようで、難しい曲線のラインも綺麗に磨きだされていました。ゆるやかな曲線の部分と、急な曲線の部分によってやすりを使い分けたり、全身で力を込めて削ったりと、それぞれの削り方で古代のアクセサリー作りを楽しんでいただけたようです。
この日のたいけんプログラムは草花あそびでした。使う草花は、どれも身近なものばかり。参加された方からも、「名前はわからないけど見たことある!」とのコメントが飛び出していました。今回のあそびは、ヨシの葉の両端を折って作る笹舟やイタドリの茎を使った笛、オオバコの茎を2つ折りにして交差させ、2人で引っ張り合う相撲など。川辺や公園などに生えている草花が様々な姿へと変化しました。
すぐにできるものも、ちょっと難しいものもありましたが、お互いにアドバイスをしあいながら手を動かしていました。さらには遊び道具だけではなく、クローバーの葉で10円玉をこすると、汚れていた硬貨がピカピカになるという裏技もとびだし、実際に試してみてさらにびっくり。ぜひクローバーの葉をみつけたら、お手元の10円玉をこすってみてください。
なにげなく生えている草花も、ちょっと手を加えると立派な遊び道具に変化します。少し摘んで、きれいに洗って、いろいろ遊んでみませんか?
本日のたいけんプログラムは、布をおってみようでした。このプログラムはみなとぴあの体験のひろばボランティアスタッフが改良をかさねてきたプログラムです。毎年、七夕の時期にあわせて開催しています。新潟の西蒲原の一部で仕事着として使われてきた裂き織りですが、プログラムではコースターをつくりました。
織りにつかう裂き布の色合いを変えると、裂き織りはまた違う表情を見せてくれます。こういった面白さに、こどもだけでなくつきそいの大人も、コースターづくりに熱中していました。
また、プログラムの終了後、東日本大震災で被災し、新潟に避難している方々から書いてもらった笹飾りの願い事を飾り付け、みなとぴあ本館前に七夕飾りをしました。これは、みなとぴあボランティアスタッフ有志が震災復興支援のために何かできないか、と事前にいろいろと話し合いを進めてきたものです。
この笹飾りはしばらくの間、みなとぴあ本館前で風にそよぎ、涼をもたらしてくれることでしょう。飾り付けたみんなの願い事がひとつでも多く、早くかなうことを願っています。